今回は日本の木でいきましょう。
「杉」「椙」「杦」「檆」「榲」すぎです。
「檆」は「杉」のもとの字ですが、古い文献にもほとんど
用例が無く、成り立ちは解っていません。
「椙」は主に地名に用いる字のようです。また「昌」には
「さかえる」という意味があり、「よくのびる木」=すぎ
という説もあります。
辞書によっては「椙」のもとの字は「榲」とするものもあります。
この字も熟語の用例がありません。「榲桲」と書いて「オツボツ」。
「マルメロ」というバラ科の果樹を指すという例だけでした。
「杦」は「杉」のつくりの「彡」の部分を書写体に従って
「久」に改めたもの、だそうです。
やはり馴染みがあるのは「杉」ですね。
つくりの「彡」は「サン」という音を表します。
器物や文様の彩色・光彩あることを示す記号的な文字です。
お寺には立派な杉林が多いですが、その中に立って
木洩れ日を浴びると、「彡」=「光彩」というイメージが
分かるような気がしますがどうでしょうか?
花粉症の方からはブーイングが来そうですね……。
コメントを残す